講師としての最初の一歩には、1回で完結する単発講座がおすすめです。準備の負担が小さく、受講者も気軽に申し込めます。そして何より、自分の分野で何人まで目が届くか、どのくらいの料金が合うかを試せます。
この記事では、90分の少人数ワークショップを例に、講座の組み立て方を紹介します。
テーマは「1回でできるようになること」に絞る
単発講座のテーマは、終わったときに受講者が何をできるようになっているかで決めます。
| 広すぎるテーマ | 1回で完結するテーマ |
|---|---|
| 話し方を学ぶ | 1分の自己紹介を、落ち着いて話せるようになる |
| 水彩画を学ぶ | 身近な葉っぱ1枚を、にじみを使って描く |
| 生成AIを学ぶ | 会議メモの要約を、AIで下書きできるようになる |
テーマを絞るほど、講座紹介も書きやすくなり、受講者も自分に合うかを判断しやすくなります。
90分の時間配分の例
少人数講座では、説明より練習と講評の時間を長くとるのが基本です。
| 時間 | 内容 | ねらい |
|---|---|---|
| 0〜10分 | あいさつ・自己紹介・今日のゴール | 場の緊張をほぐし、ゴールをそろえる |
| 10〜30分 | 説明・お手本 | 必要なことだけを短く |
| 30〜65分 | 練習(講師が順に回る) | 一人ひとりに声をかける |
| 65〜85分 | 発表・講評 | 全員の成果から学び合う |
| 85〜90分 | まとめ・次の一歩 | 家でできる練習を伝える |
説明が長くなりそうなときは、資料を配って読んでもらう部分と、その場で見せる部分を分けると、時間を守りやすくなります。
少人数だからできる進め方
- 全員の名前を呼ぶ:最初の自己紹介で名前を覚え、練習中や講評で名前を呼ぶ
- 練習中に一人ずつ回る:全員に少なくとも1回は個別に声をかける
- 講評は全員分:一人ひとりの良い点を1つ、次に試すことを1つ伝える
- 質問を受講者に返す:「ほかの人はどう思いますか?」と場に広げる
講評の返し方は、少人数クラスで全員にフィードバックを返す進め方で詳しく紹介しています。
準備物のチェックリスト
- 当日の進行表(時間配分を書いたもの)
- 配布資料(オンラインなら事前に共有できる形で)
- 練習に使う材料・道具(人数分+予備)
- 受講者に持ってきてもらうもの(講座紹介にも書く)
- オンラインの場合:画面共有の確認、接続できないときの連絡方法
1回目は「予行演習」をしておく
家族や友人に受講者役をしてもらい、時間を計って通してみると、説明が長すぎる箇所や、練習の時間が足りない箇所が分かります。
終わったあとに振り返ること
講座が終わったら、次に生かすために振り返ります。
- 予定どおりの時間配分で進んだか
- 練習中に、全員に声をかけられたか
- 何人までなら、無理なく目が届いたか
- 受講者から出た質問(次の講座紹介や資料に生かせる)
単発講座で手応えをつかんだら、回数制のコースへ広げることもできます。組み立て方は回数制コースのカリキュラムの作り方で紹介しています。
まとめ
- テーマは「1回でできるようになること」に絞る
- 90分なら、説明は短く、練習と講評を長く
- 名前を呼ぶ、一人ずつ回る、全員に講評を返すのが少人数の強み
- 終わったら、時間配分と目が届いた人数を振り返る